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シロツメクサ(クローバー) – 芝生に生える雑草

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分類:マメ科 > シャジクソウ属 / 多年草 広葉雑草英名:White clover学名:Trifolium repens L.原産:ヨーロッパ原産 クローバーと呼ばれる、芝生によく生える雑草 シロツメクサ(白詰草)は芝生によく発生す […]

シロツメクサ 芝生に生える雑草図鑑
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分類:マメ科 > シャジクソウ属 / 多年草 広葉雑草
英名:White clover
学名:Trifolium repens L.
原産:ヨーロッパ原産

クローバーと呼ばれる、芝生によく生える雑草

シロツメクサ(白詰草)は芝生によく発生する雑草です。一般的にはシロツメクサよりも、クローバーと呼ばれる事が多く馴染みがあります。

シロツメクサは、地上の部分だけ引き抜いても根から再生するために、完全な駆除が難しい雑草と言われています。

そのため、一度芝生に生えて繁殖してしまうと手作業での除草は困難となるので、イネ科は枯らさずに広葉雑草を枯らすことができる選択性の除草剤を使って駆除します。

このページでは、シロツメクサ(クローバー)の特徴、発生時期、発生場所、除草方法などを紹介しています。

シロツメクサ(クローバー)の基本情報

科目マメ科
属名シャジクソウ属
生育多年草
分類広葉雑草
英名White clover
学名Trifolium repens L.
原産ヨーロッパ原産
別名クローバー、ミツバ、イジンバナ、コボグサ、ナツメグサ
繁殖種子・匍匐茎
草丈15~30cm
分布日本全土/北海道、本州、四国、九州、沖縄

シロツメクサ(クローバー)の特徴

シロツメクサ

駆除するのが困難なシロツメクサ

シロツメクサ(クローバー)はヨーロッパ原産のマメ科の多年草で、1846年に牧草の用途として日本に輸入されました。

その後、栽培されたものが野生化して日本各地に広がり、現在では、道端、空き地、民家の庭、学校の校庭など多くの場所で見ることができます。もちろん、庭の芝生にもよく生えてくる雑草です。

一般的にはクローバー(Clover)と呼ばれていますが、正しくは、世界中に分布する約260種類のマメ科シャジクソウ属の総称がクローバー(Clover)です。日本では「シロツメクサ」のことをクローバーと呼ぶことが一般的です。

シロツメクサ(クローバー)は、牧草や園芸用として栽培されたり、緑肥として畑の土にすき込まれたりもしています。グランドカバーとして植えられる場合もあります。

昔はシロツメクサを使って髪飾を作って遊んでいたりと、可愛い花を咲かせることで知られていますが、芝生の見栄えを悪くするために、芝生愛好家からは「雑草」として認知されています。

シロツメクサは再生する力が強いために、一度芝生に生えて繁殖してしまうと駆除するのが困難な雑草です。

シロツメクサ(クローバー)の容姿

シロツメクサ

ひと目で分かる特徴的な3枚の葉

シロツメクサは、ランナーと呼ばれる匍匐茎がひげ根を発生させながら、地面を這うように伸びて横に広がり、長い柄を持つ葉を付けます。

葉は2~3cmの斑紋が入った卵形をしており、3枚の小葉からなる複葉を展開します。

草丈は15~30cmほどなので、刈り込みのダメージを受けにくく、また、切断されてもひげ根から再生することができます。

シロツメクサ(クローバー)の花

シロツメクサ

丸くて白い花を咲かせるシロツメクサ

シロツメクサは、4~7月になると葉のわきから長い柄を出して、先端に20mmほどの丸くて白い花を咲かせます。

花は、一個の丸い花に見えますが、実は10~80個の小さい花に集まりです。一つの花の寿命は短いですが、順番に咲くことで、長期間咲き続ける事ができます。

シロツメクサ(白詰草)の名前の由来

詰め物に使われていたことが名前の由来

シロツメクサは漢字で「白詰草」と書きます。白い花の詰草という意味です。

実は、シロツメクサはヨーロッパ原産の植物で、昔から日本に自生していた在来種ではありません。

江戸時代に日本とオランダとの貿易においてガラス製品が輸入されていましたが、このガラス製品が割れないように、クローバーを詰め物として使用していたことから「詰草」と呼ばれたことが名前の由来です。

そして、白い花を咲かせる詰草は「白詰草」という名前が付きました。

四葉のクローバー

シロツメクサ

四つ葉のクローバーが見つかる確率は0.001%〜0.01%

シロツメクサ(クローバー)は、基本的に3枚の葉を持っていますが、極稀に3枚の葉をもつシロツメクサ(クローバー)を見かけることがあります。4枚の葉を持つシロツメクサは「四つ葉のクローバー」として、幸運のシンボルとなっています。

四つ葉のクローバーが出来る原因

四つ葉のクローバーは、葉がまだ若い頃に人に踏まれたりして出来た傷が原因となって、傷の箇所から分裂して4枚目の葉が出てきます。見つかる確率は四つ葉のクローバーが見つかる確率は0.001%〜0.01%と言われています。

四つ葉のクローバーを見つけやすい時期

四つ葉のクローバーを見つけやすい時期があります。葉が成長してある程度大きくなった、6~7月頃が、四つ葉のクローバーを見つけやすい時期です。

シロツメクサ(クローバー)の発生時期

春から秋にかけて発生する雑草

生育期間3~11月
開花期間4~7月

シロツメクサの生育期間は3~11月。種子や匍匐茎で繁殖します。雨が時期は旺盛に生長します。

4~7月に葉の脇から長い柄を出し、その先に先端に20mmほどの丸くて白い花を咲かせます。

シロツメクサ(クローバー)の発生場所

芝生にもよく生えるシロツメクサ

シロツメクサ(クローバー)は、痩せた土地でも育てる事ができるので、道端、空き地、民家の庭、学校の校庭などでも生息することができます。庭の芝生にも生えやすい雑草です。

涼しくて日当たりがよく、水分が豊富な場所を好みますが、乾燥にも耐えることができるので、身近な場所に多く生えています。

シロツメクサ(クローバー)の除草方法

シロツメクサ

除草剤による駆除がおすすめ

シロツメクサ(クローバー)を駆除するためには、手作業による除草作業と、除草剤を使用する方法が考えられます。

ただし、シロツメクサ(クローバー)は、根が残っていればそこから再生することができます。しかも、芝生の隙間を這うように繁殖するので、根まで完全に引き抜くことは難しいでしょう。そのため、いちど芝生に生えて増えてしまうと、手作業で完全に駆除することは難しいとされています。

除草剤による除草方法

シロツメクサの駆除には除草剤が効果的

シロツメクサ(クローバー)はマメ科なので除草剤を使うことができます。

除草剤には、種子の発生を抑えることが出来る「土壌処理剤」と雑草の葉や茎に直接吹き付けて枯らす「茎葉処理型」があります。

シロツメクサに除草剤を使用する場合は、葉に除草剤を直接かけて根まで枯れさせることができる「茎葉処理型」が効果的です。

芝生に使える茎葉処理型の除草剤の中では、MCPP液剤とザイトロンアミン液剤が有名です。

茎葉処理型

成長した雑草に効果のある除草剤です。葉に直接吹き付けて使用します。地上部分のみを枯らすタイプと、根まで枯らすことができるタイプがあります。土壌処理型よりも即効性があります。

土壌処理型

土に散布することで、雑草を枯らすことが出来る除草剤です。効果が出るまで時間はかかりますが、雑草が生えてくることを予防することもできます。

必ず芝生用の除草剤を使う

一般的な除草剤では、雑草と一緒に芝生も枯らしてしまう可能性があります。そこで、雑草を枯らして芝生を枯らさずに、雑草を枯らすことができる「芝生用の除草剤」を使用してください。

MCPP薬剤

MCPP液剤は、広葉雑草であるシロツメクサ(クローバー)を枯らすことができます。ただし、高麗芝、姫高麗芝、野芝、TM9などの日本芝と、ブルーグラス類のみに使用できる除草剤です。
※ベントグラス類、フェスク類、ライグラス類などの西洋芝は枯らしてしまうので使用できません。

シロツメクサ(クローバー)以外にもカタバミ、スギナの除草にも使用できる優れた除草剤です。

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ザイトロンアミン液剤

ザイトロンアミン液剤は、一年生広葉雑草や多年生広葉雑草を枯らすことが出来る除草剤です。

イネ科の植物と広葉雑草との間に選択性があるので、高麗芝、姫高麗芝、野芝、TM9などの日本芝を枯らすことなく、シロツメクサ(クローバー)を枯らすことができます。
※西洋芝では薬害がでる(枯らしてしまう)ので使用しないでください。

選択性の除草剤とは

除草剤には全ての植物を枯らしてしまう「非選択性除草剤」と、芝生には影響を与えず雑草だけを枯らす「選択性除草剤」があります。芝生に生えた雑草を駆除するには必ず「選択性除草剤」を使用してください。

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芝生用の除草剤 – 種類と失敗しない使い方

手作業での除草

根から完全に取り除くことが必要

除草剤を使用せずに、シロツメクサ(クローバー)を駆除したい場合は、手作業での除草をすることになります。

しかし、シロツメクサ(クローバー)は、地上部のみ引きちぎって除草をしても、茎を切断しているだけで、根から再び生えてくるので、完璧な駆除はできません、

そこで、雨上がりなどで土が柔かい時に、草取りフォークなどを使って根ごと抜き取る必要があります。

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この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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