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西洋芝と日本芝の違い – 日本に自生している日本芝、海外から輸入された西洋芝。

この記事の概要

このページでは日本芝と西洋芝の違いについて解説しています。日本に自生している芝生を日本芝と呼び、ヨーロッパなどが原産で日本に輸入された種類を西洋芝と呼びます。日本芝と西洋芝、どちらを選んだらいいのか?なども掲載しています。

西洋芝と日本芝の違い 芝生の種類と比較
この記事は約6分で読めます。

日本原産の日本芝、海外原産の西洋芝。

芝生にはたくさんの種類がありますが、原産地によって日本芝と西洋芝に分けることができます。

昔から日本に自生している種類を日本芝(和芝)と呼び、ユーラシア(主にヨーロッパ)などが原産で、近年に日本に輸入された種類を、西洋芝と呼んでいます。

日本芝と西洋芝の違いに関しては、夏芝と冬芝の違いと混同される事が多いのですが、夏芝と冬芝は芝生の生育気温による種類の分け方であって、日本芝と西洋芝はあくまでも原産地による種類の分け方です。

そのため、日本芝は夏芝(暖地型芝生)、西洋芝は冬芝(寒地型芝生)と考えるのは間違いで、正しくは、日本芝は夏芝があり、西洋芝は夏芝と冬芝がある。と考えてください。

日本芝 = 夏芝のみ
西洋芝 = 夏芝と冬芝がある

日本芝が主流だが西洋芝も増えている

あたりまえの話ですが、日本では育てやすい日本芝が主流となっています。しかし、最近ではSNSで簡単に情報収集ができたり、ネットで芝生の苗や種を手軽に購入できるので、西洋芝を植える方も徐々に増えています。

このページでは、日本芝と西洋芝の違いを紹介していますので、芝生を選ぶにあたって重要な要素になるので参考にしてください。

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日本芝と西洋芝の違い

芝生と建物

原産地の違い

日本芝と西洋芝の違いは原産地の違いです。日本芝は昔から日本に自生している日本の気候に適した種類で、西洋芝はヨーロッパなどの海外が原産地で、近年に日本に輸入された芝生です。それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

日本芝の主な特徴

高麗芝

日本の気候・環境に適した日本芝

日本芝は、日本の高温多湿の気候に適している暖地型の芝生です。日本芝の高麗芝が日本で一番主流となっている芝生の種類になります。ホームセンターなどで売られている芝生も、高麗芝や姫高麗芝が売られていることが多いです。

日本芝の一番の特徴は、古くから日本に自生しているだけあって、日本の湿度や夏の暑さなどに耐えることです。そのため、西洋芝に比べて手入れも簡単で、芝生が初めての人でも簡単に育てることができます。

↓日本芝の詳細は下記ページをご覧ください。

西洋芝の主な特徴

芝生と建物

西洋芝は夏芝と冬芝の2種類がある

日本芝と違い、西洋芝には暖地型西洋芝(夏芝)と寒地型西洋芝(冬芝)2種類があります。

寒地型西洋芝の特徴

寒地型西洋芝は、北海道や東北地方などの寒冷地で一般的に植えられている芝生です。比較的低い気候でもよく生育し、夏の暑さには弱い性質を持っています。そのため、関東より南の温暖な地域で育てるのは難しい種類となります。

ちなみに、寒地型西洋芝は冬でも枯れずに綺麗な緑色を保つので、一年中緑の芝生を作ることができます。

↓寒地型西洋芝の詳細は下記ページをご覧ください。

暖地型西洋芝の特徴

暖地型西洋芝は、日本芝と同じ性質を持っています。日本の高温多湿の気候に耐えることができるので、関東より南の温暖な地域でも育てることができます。

↓暖地型西洋芝の詳細は下記ページをご覧ください。

日本芝と西洋芝の手入れの難しさの違い

芝生の手入れ

西洋芝は手入れが難しい

日本芝と西洋芝の違いの一つとして、手入れや管理の難しさの違いがあります。

西洋芝は日本芝よりも成長スピードが早いので、多くの刈り込み作業が必要となります。また、病気や害虫の被害にも遭いやすく、水やりや肥料などの回数も多く必要となってきます。そのため、芝生の手入れに時間をかけられない人には向いていません。

手入れが簡単な日本芝

失敗が少なく、手入れが簡単

日本の高温多湿に適応できる日本芝は、よほどメンテナンスをサボらない限り、トラブルなく育てることができます。

高温多湿に強い、乾燥に耐ることができる、病害虫に強いなどの特徴を持ち、西洋芝などに比べて、育てるのが簡単、手入れの手間が少ないなどのメリットがあります。

手入れが難しい西洋芝

デリケートで手入れの手間も必要

西洋芝は日本芝に比べて成長スピードが早いので、芝刈り、肥料、水やりなどの回数が多く必要になります。

西洋芝は放置するとすぐに雑草化して、庭の美観を損ねてしまいます。そのため、芝生の手入れに時間が割ける人にしかおすすめできません。

寒地型西洋芝は暑さに注意

寒地型西洋芝は、北海道や東北地方などの寒冷地に向いた芝生の種類です。日本では、夏の暑さを乗り越えられずに夏枯れする可能性が大きいです。

そのため、温暖な地域で植える場合は高度な芝生管理の知識が必要になります。

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芝生の手入れ方法

日本芝と西洋芝の葉色の違い

芝生

西洋芝は葉色が濃く、日本芝は葉色が薄い

日本芝と西洋芝の葉を比べると、色の濃さと葉の大きさ(幅)に違いがあります。

日本芝は葉の色が薄く、葉の幅が広い特徴があります。冬になると茶色く枯れてしまいます。

一方、西洋芝は葉の色が濃く、葉の幅が細くて柔らかいという特徴があります。(品種によって違いがあります)

寒地型西洋芝の葉は、冬になってもきれいな緑を維持しています。

暖地型、寒地型との誤解

「日本芝は高温多湿な日本の気候に適しており関東から南の地域に向いている」「西洋芝は寒さに強く暑さに弱いので関東から南の地域では植えることができない」という説明を見かけることがあります。

これは間違いで、暖地型の西洋芝であれば、関東から南の地域でも植えて育てることができます。

たしかに、日本芝は暖地型しかなく、西洋芝は寒地型が主流となっているので、上記の説明は大きな間違いではありませんが、バミューダグラス、ティフトンなどの暖地型西洋芝は、日本芝と同じような性質をもっています。

日本芝と西欧芝の種類一覧

芝生と家の模型

暖地型と寒地型の違いに注意

注意したいポイントは、日本芝には暖地型しかなく、西洋芝には暖地型と寒地型があることです。

日本芝暖地型高麗芝(コウライシバ)
姫高麗芝(ヒメコウライシバ)
野芝(ノシバ)
ビロード芝
TM9
西洋芝暖地型バミューダグラス類
ティフトン419
ウィーピングラブグラス
西洋芝寒地型ベントグラス類
ブルーグラス類
フェスク類
ライグラス類

↓芝生の種類については下記ページで詳しく紹介しています。

日本芝と西洋芝、どちらを選んだらいいのか?

芝太郎

初めての方は高麗芝がおすすめ

葉の繊密さや柔らかさ、見た目の綺麗さなどがら、西洋芝を植えたいと考える人も多いのではないでしょうか。でも、このページで紹介したように、西洋芝は日本芝よりも管理が難しいなどのデメリットがあります。

そのため、西洋芝を植えてみると「思っていたより管理に手間がかかった」「枯らしてしまった」などと後悔してしまう事になりかねません。

その点、日本芝は元々日本に自生していた品種です。高温多湿に強い、乾燥に耐える、病害虫に強い、西洋芝より葉の伸びが少ないなどの特徴を持っており、よっぽど手入れをサボらない限り、トラブルなく育てることができます。

以上の理由から、初めての芝生を植える場合は「高麗芝」選ぶことをおすすめします。

尚、北海道や東北の寒冷地の方は、日本芝をが育つことができない気候のため、西洋芝を植えるしか選択肢がありません。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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