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ケンタッキーブルーグラス(西洋芝)が育つ地域とは<北海道・東北地方>

この記事の概要

このページでは、世界で最も人気のあるケンタッキーブルーグラスを育てられる地域について解説しています。北海道や東北地方ならば育てることができますが、関東、関西、中部、四国、九州では、夏の暑さで枯れてしまうので注意が必要です。

ケンタッキーブルーグラス 芝生の種類と比較
この記事は約5分で読めます。

世界で最も人気のあるケンタッキーブルーグラスは、植えられる地域が限られます。

ケンタッキーブルーグラスは寒地型芝生の中では、世界で最も人気のある芝生の品種です。アメリカを中心に、世界のゴルフコースや庭の芝草として使われています。葉は細くて柔らかく、青みがかった葉色が特徴。地下の匍匐茎の成長力が強く、密度の高い絨毯のような芝生を作ることができることが人気の理由です。

自分の家の庭にもケンタッキーブルーグラスを植えたいと思う人は多いと思います。でも残念ですが、日本でケンタッキーブルーグラスを植えられる地域は限られています。その理由は、ケンタッキーブルーグラスは寒地型の芝草だがらです。

結論から先に書くと、日本の寒冷地では植えて育てることはできますが、日本の温暖地では植えることはできてもシーズンを越えて長く育てることはできません。でも条件によっては、温暖地でも植えることが出来る場合もありますので、このページで詳しく紹介します。

ケンタッキーブルーグラスの詳細については、下記のページで詳しく紹介しています。

涼しい地域であればケンタッキーブルーグラスを植えることができる。

芝庭のある家

ケンタッキーブルーグラスは、寒冷地で植えることが出来るが、温暖地では夏に枯れてします。

先程も書いたように、ケンタッキーブルーグラスは寒地型の芝草です。寒地型芝生とは比較的涼しい気温で成長する芝生のことです。

ケンタッキーブルーグラスの場合は、15~25℃が最も成長する気温で、35℃以上になると成長が止まり枯れはじめます。日本の温暖地では8月の最高気温が35℃を超えると思います。つまり、夏を越すことができずに枯れてしまうことがあるのです。

参考
気象庁|過去の気象データ検索

では、自分の住んでいる地域は寒冷地なのか、温暖地なのかが気になるところですよね。まず、北海道と東北地方は寒冷地です。関東より南の地域は温暖地だと考えてください。

ただし、このような大雑把な地域分けでは不十分です。それは、標高によってそのエリアの温度が異なってくるからです。当然、標高が高いエリアでは周囲より気温が低いので、関東より南の地域でもケンタッキーブルーグラスを育てることが出来るかもしれません。

温量指数を参考にしよう

植物と温度の関係を示す数値に「温量指数」という数値があります。この温量指数によってケンタッキーブルーグラスの植えられる地域を知ることができます。
https://www.shibafugardening.com/zone/

温量指数による芝生の植栽ゾーン
北海道ケンタッキーブルーグラスを植えるのに最も適している地域です。(そもそも年間の気温が低い北海道では、暖地型芝生が育ちません)
東北地方北部ケンタッキーブルーグラスを植えるのに最も適している地域
東北地方南部・中部地方高地ケンタッキーブルーグラスを植えるのに適している地域
関東・近畿・中国地方条件によって可能/夏を越えるためには床土をしっかりと作る必要がある
四国・九州地方 適していない
九州南部・沖縄地方適していない

北海道や東北の人は、ケンタッキーブルーグラスを植えることが出来るのですね。そして一年中緑の芝生を楽しめる。。。羨ましいですね。

私が住む近畿地方では「条件によって可能」となっています。我が家は高地にあるわけでもなく、当然、夏になったら気温が35℃を越えてしまいます。そんな条件でケンタッキーブルーグラスを育てるためには、排水性や通気性に優れ、なおかつ適度な保水性や保肥力を兼ね備えた土壌が必要になるそうです。しかしこれはかなりハードルが高いですね。

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芝生を選ぶ時は温量指数を参考にしよう

それでも温暖地でケンタッキーブルーグラスを植えたい場合

夏を越すことを諦めることで、温暖化でもケンタッキーブルーグラスを植えることが出来る。

ここまで書いたように、温暖地では夏に枯らせてしまうリスクが大きいので、ケンタッキーブルーグラスを植えることができません。でも、夏を越すことを諦めれば、温暖地でもケンタッキーブルーグラスを植えることができます。

当然、気温が35℃以上になる夏には枯れてしまうので、夏に芝生を楽しむことを諦めなければなりません。また、毎年秋に種まきをする(植え直す)必要があります。

温暖地でケンタッキーブルーグラスを植える時期

温暖地でケンタッキーブルーグラスを植える場合は、夏を過ぎて、涼しくなり始めた頃に種まきか芝張りを行います。

ケンタッキーブルーグラスの発芽気温は、16~27℃とされているので、種まきで植える場合は、秋になって気温が下がり、最高気温が27℃を下回る頃にすると良いでしょう。秋にケンタッキーブルーグラスを植えると、よくシーズンの初夏まで芝生を楽しむ事ができます。高麗芝などの日本芝では決して味わえない、冬でも緑の芝生を楽しむことができます。

↓ケンタッキーブルーグラスはこちらのオンラインショップで購入できます。

ウィンターオーバーシード

ちなみにウィンターオーバーシードという高度な芝生管理方法を使えば、温暖地でも一年中緑の芝生を楽しむことができます。

秋から春にかけては、ケンタッキーブルーグラスを育てて、春に暖地型の芝生に切り替えることで、温暖地でも一年中緑の芝生が維持できます。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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