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バミューダグラス – 世界で最も植えられている暖地型西洋芝。日本でも育てやすい種類

この記事の概要

バミューダグラス(Bermudagrass)の特徴、植栽ゾーン、品種、利用施設、植え方、手入れ方法を、芝生愛好家の芝太郎が紹介しています。バミューダグラスは、1.暑さに強い、2.乾燥に強い、3.踏まれても回復が早いなどの特徴を持っています。

バミューダグラス 芝生の種類と比較
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成長が早く回復力の強い芝生

バミューダグラス(Bermudagrass)とは、イネ科 > スズメガヤ亜科 > ギョウギシバ属の西洋芝。暖地型芝生(夏芝)に含まれる芝草です。

世界の暖かい地域で最も植えられている芝草の種類で、日本日本では和名でギョウシバとも呼ばれています。日本芝に近い特徴をており、東北より南の地域で育てることができます。

バミューダグラスは、踏圧や擦り切れによる回復力も強いので、競技場等のスポーツスターフなどの用途で使用されることが多いようです。

このページでは、バミューダグラスの特徴や、植え方、育て方、購入方法などを紹介しています。

暖地型西洋芝とは

海外から日本に輸入された芝生の種類。暖地型芝生のグループに属し春から秋にかけて成長する芝生です。

生育温度は23~35°C。夏は特に旺盛に成長します。日本芝と同様に冬になると休眠期に入り枯れて茶色くなります。

成長スピードが早いため管理の手間がかかるが、丈夫な芝生です。

バミューダグラスの特徴

Bermudagrass / イネ科 > スズメガヤ亜科 > ギョウギシバ属
和名:ギョウギシバ / 原産:アフリカ / 学名:Cynodon dactylon
暖地型西洋芝

成長するスピードが速く回復力に優れた芝生

バミューダグラス類(Bermudagrass)は、暖地型西洋芝で、日本芝に近い特徴を持つ西洋芝です。草丈は成長すると20cmから30cmほどになり、ランナー(匍匐茎・ほふく茎)で繁殖します。

暖地型西洋芝でありながら、寒地型西洋芝のような葉の細さや柔らかさを併せ持っており、葉は濃い緑色をしているため、色鮮やかな芝生に仕上げることができます。

成長するスピードが早いために、擦り切れや損傷からの回復に優れており、刈り込みや踏みつけに対する強さを求められる、競技場などでよく利用されています。

なお、生育適温が高く乾燥には強いのですがその反面日陰には弱い性質を持っています。

西洋芝の中でも日本で育てやすい

バミューダグラスは西洋芝の中でも育てやすい種類です。その理由を3つ紹介します。

1.暑さに強い

日本の高温多湿の気候では、一般的な寒地型西洋芝を育てる事は難しいのですが、バミューダグラスは暑さに強い暖地型の西洋芝のなので、日本の夏でも枯れる事はありません。

2.乾燥に強い

日本の夏は日差しが強く地面が乾燥しやすいため、乾燥に弱い芝生には厳しい環境ですが、バミューダグラスは乾燥に強いので育てやすい。

3.踏まれても回復が早い

一般的な西洋芝は日本芝と比べる葉が細く柔らかいため、踏まれることには弱いのですが、バミューダグラスが踏まれる力や擦り切れなどにも強いという特徴を持っています

バミューダグラスの特徴まとめ

生育地域関東より南の地域
主な用途スポーツターフ・海辺の公園
管理の難易度難しい・刈り込み回数が多い
葉質葉の幅は細い・葉の色は鮮やか
耐踏圧性とても強い
耐陰性弱い

生育地域:生育に最適な地域 / 管理の難易度:水やり、刈り込み頻度など
葉質:葉の細かさや密度 / 耐踏圧性:踏まれたときの強さ
耐陰性:日陰に対する強さ

バミューダグラスの植栽ゾーン

東北より南の地域で育てることができる。

バミューダクラスの生育温度は25℃~30℃です。日本では春から秋にかけて成長し、夏は特に旺盛に成長します。

日本芝とほぼ同じ性質を持ち、高温多湿な日本の気候に適しているため、東北より南の日本全国で育てることができます。ただし、寒冷地である北海道や東北の北部では気温が低いため成長することができません。

また、日本芝よりも休眠する期間が短いが、冬になり気温が下がると成長が止まります。

↓温量指数による芝生の選び方はこちら

バミューダグラスの芝草

バミューダグラス類には様々な品種がありますが、その中でも「ティフトン」と「リビエラ」が特に人気があります。

ティフトン

ティフトンはバミューダグラスを改良して作られた品種で、最大の特徴は成長スピードが早いこと。そのため、コストを抑えながらも早く芝生を仕上げることができます。

成長スピードが早いと言う事は、踏みつけからの回復力が強いと言う事でもあり、公園やゴルフ場、サッカー場などでもよく使用されている芝生です。こまめに芝刈りができる人にとっては、初期費用が少なく芝生を作れるというメリットがあります。

なお、ティフトンは基本的にポット苗で流通しており、種子での流通はありません。そのため種まきで立てたい人が向いていません

↓ティフトンについては、下記のページで詳しく紹介しています。

リビエラ

リビエラもティフトンと同じくバミューダグラスを改良して作られた品種です。

ティフトンと同じく成長スピードが速い、踏みつけからの回復力が強い特徴は同じですが、リビエラは種が流通しており種から育てることができます。

そのため、ティフトンよりもさらにコストを下げて、芝生を植えることができます

バミューダグラスの利用施設

サーッカー場

競技場でのスポーツターフとして使われることが多い

バミューダグラスは、成長スピードが早い、踏まれることに強い、刈りこみに強い、すり切れ等の損傷からの回復力が強い、などの特徴から、サッカー場、競技場、公園におけるスポーツターフとして使用されることが多く、有名な施設では、国立競技場にも使われています。

また耐潮性(塩に強い)に強いという特徴を持っており、海辺の公園などで利用されることもあります。

バミューダグラスの植え方

日影には弱いので、植える場所には注意が必要

バミューダグラスを庭に植える場合は、切り芝というマット状になった芝生を張るか、種を植えて育てる方法があります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、東京に合わせて選んでください。

バミューダグラスは、比較的排水の良い土壌を好みますが、基本的には土壌を選ぶことなく育ちます。ただし日陰や寒さには弱いので、植える場所は限定されてきます。

切り芝の張り方

まずは、砂質が多くて水はけの良い床土を作り、その上に切り芝を隙間なく並べていきます。

切り芝は、ホームセンターやネット通販で購入します。ロール状になった切り芝も販売されています。

種を蒔く植え方よりもコストは掛かりますが、直ぐに緑の芝生を楽しめる植え方です。

↓切り芝の張り方ついて詳しく知りたい方はこちら

種まきで育てる方法

砂質が多くて水はけの良い床土を作り、レーキなどで10㎝間隔で溝を掘りってから、種を撒きます。

種の上から3mm〜5mmの厚みで土をかぶせ、さらにその上から不織布などをかぶせて種を保護します。

切り芝の植え方よりも、時間がかかるが、低コストで芝生を植えることができます。

バミューダグラスの手入れ

成長が速く、芝刈りの回数が多く必要となるバミューダグラス

バミューダグラスの手入れで特に注意しないといけないのは芝刈りの回数です。特にバミューダグラスは夏に旺盛に成長するため、芝刈りの回数が多く必要になります。例えば生育が旺盛な6月から9月の間は、最低でも週一回の芝刈りが必要になります。

このような理由から、一般家庭で芝生の管理に時間がかけられないようであれば、あまりオススメできません。

↓バミューダグラスの購入はこちら。


↓芝生の手入れ方法について詳しく知りたい場合は、下記のページをご覧ください。

↓その他の芝生の種類はこちら

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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