放っておくとすぐに伸びる芝生。
伸びすぎた芝生は、見た目が悪いだけではなく、
通気性が悪くなって湿気が溜まりやすくなり、病気の原因にもなります。そのため綺麗な芝生を維持するためには、こまめに芝刈りをする必要があります。
また芝生の密度が上がると、雑草の種子が根付きにくくなり、雑草が生えてきにくいというメリットもあります。
こまめに刈ることで、密度が高い美しい芝生に育つ。
芝生はこまめに刈ることで、密度が高くなり絨毯のように美しく育ちます。これは、芝生の葉が芝刈りによって上方向への成長を妨げられると、葉の面積が少なくなる分、茎の数を増やして光合成をしようとする性質があるためです。
このように、綺麗な芝生を作るためには、芝刈りが大きなポイントとなってきます。
このページでは、芝刈りの方法や回数、注意点などをご紹介しています。
芝刈りの方法
芝刈り機を使い芝を刈ります。
芝刈りは基本的に芝刈り機を使うことを前提とした方が良いでしょう。
芝生の面積が広くない場合は、電動バリカンや芝刈りハサミでも芝刈りが可能ですが、ある程度の広さの芝生では、芝刈り機を使った方が、圧倒的に楽に芝刈りをすることが出来ます。
芝刈りのタイミングと刈高(かりだか)
3〜4cmに伸びたら、2cmを目安に芝生を刈ります。
芝生の葉が3〜4cmに伸びたら芝刈りを行います。芝刈り後の芝生の高さは、2cmほどが目安になります。(仕上がりの高さは刈高と呼ばれています)
刈高の調整ができる芝刈り機をお持ちの場合は、好みの高さで刈っても構いません。
ただし、短く刈りすぎると「軸刈り」になる可能性が高いので、短く仕上げたい場合は、慎重に刈高を決めてください。
刈りカスは病気の原因となるので、できるだけ回収します。
バケット(回収箱)の付いた芝刈り機の場合は、刈りカスがバケットに自動で集まるので、回収の手間はありません。
ただし、バケットのない芝刈り機や芝刈りハサミ、電動バリカンなどで芝刈りをした場合は、ほうきやレーキを使って、刈りカスを回収する必要があります。
これは、刈りカスが堆積すると、通気性が悪くなる、湿気がたまる、病原菌が発生しやすい、などの原因になりやすいからです。
時期ごとの芝刈りの回数
芝刈りの回数は、芝刈りの成長スピード(芝生が伸びるスピード)によって決まります。
芝生の成長スピードは、時期・種類・品種・地域・土壌環境によって異なりますので、一概に月何回と決めることは出来ませんが、おおよその目安を紹介させていただきます。
高麗芝の芝刈り回数
それでは、日本で最も植えられている、高麗芝の芝刈り回数をご紹介します。高麗芝は、西洋芝に比べて伸びにくい種類なので、芝刈りの回数も少なくなります。
※実際の成長具合によって回数を調整してください。
↓高麗芝以外の芝刈り回数はこのようになります。
暖地型芝生(日本芝・西洋芝暖地型)の芝刈り回数
※実際の成長具合によって回数を調整してください。
寒地型芝生(西洋芝)の芝刈り回数
※実際の成長具合によって回数を調整してください。
上記で紹介している芝刈りの回数は、あくまでも目安となります。
例えば、日本の国土は縦に長いため、4月でも九州と東北では気温が大きく異なります。
植えている芝生の種類によっても、成長スピードも大きく異なるので、お住いの地域や芝生の成長具合によって、回数を調整してください。
エッジ部分・キワ部分の芝刈り(キワ刈り)
エッジ部分を綺麗に仕上げると、芝生の見栄えが見違えるほど良くなります。
芝生の端が壁やブロックなどと接している部分から数センチは、芝刈り機では完全に刈りきれません。このような場合には、バリカンや芝刈りバサミで、刈り残し他部分を仕上げる必要があります。
どんなに芝生が綺麗でも、エッジ部分が伸びたままだと、芝生がみすぼらしくなります。
逆に、エッジ部分を綺麗に仕上げると、芝生の見た目がぐっと良くなりますので、キワ刈りにこだわってみましょう。
芝刈りの時は軸刈りに注意しましょう
伸びた芝生は見栄えが悪い
芝生には茎の部分に成長点というものがあり、この部分を刈ってしまうと、新芽が出にくくなり枯れてしまう場合もあります。これを軸刈りと呼びます。
その成長点は、芝生が成長するのに合わせて一緒に成長するため、うっかり、伸び過ぎた芝生を短く刈ってしまうと、成長点を刈ってしまうことがあります。
特に、刈高が調整できない電動バリカンや芝刈りバサミで芝刈りをする時は、軸刈りになりやすいので注意が必要です。
伸びた芝生を刈る場合
伸びた芝生をかる場合は、まず芝生の先端を少しだけ刈ります。そして先端を少しだけ刈る作業を、日を開けて数回繰り返しながら、徐々に目的の芝高に近づけていきます。
なお、リール式の芝刈り機では、伸びた芝生を刈る事ができませんので、バリカンや芝刈りハサミなどで、伸びた芝生を刈ることになります。
電動ロータリー式の芝刈り機であれば、伸びた芝生も刈ることができます。
伸びた芝生をかる場合は、まず芝生の先端を少しだけ刈ります。そして先端を少しだけ刈る作業を、日を開けて数回繰り返しながら、徐々に目的の芝高に近づけていきます。
雨の日・雨上がりは芝刈りがしにくい
雨が降っていたり、雨上がり芝刈りをしると、芝刈りがしにくいだけではなく、芝生にも悪影響を与えます。
このように、雨の日・雨上がりで芝生が濡れている状態での芝刈りは多くのデメリットがありますので、なるべく避けるようにしましょう。
芝刈りに使う道具
芝生は、芝刈り機を使って刈るのが一般的ですが、エッジ部分などの芝刈り機で刈れない部分のキワ刈りには、電動バリカンや芝刈りハサミなどの道具が必要になります。
芝刈り機
芝刈り機には大きくわけて、リール式とロータリー式があります。
リール式芝刈り機の特徴は、仕上がりがきれいなこと。ハサミで切ったような綺麗な切り口になるので、仕上がりにこだわるならリール式芝刈り機をオススメします。
ロータリー式の芝刈り機は、価格が安め、刈り幅が広い、刈り込みスピードが広いなどの特徴があります。刃のアタリに若干ムラが有るために、リール式芝刈り機に比べて若干仕上がりに劣りますが、手軽に芝刈りができるメリットがあります。
最近ではルンバのような自動芝刈りロボットも販売されています。
手動式と電動式
芝刈り機には手動式と電動式があります。
手動式の芝刈り機はリール式が主流となっており、芝刈り機を手で押すことで、リール刃を回転させ芝生を刈ります。芝刈り機を動かさない限り、芝生を刈る事ができません。
電動式の芝刈り機は、電気の力で、リール刃やロータリー刃を回転させて芝生を刈ります。芝刈り機を押す力は、芝刈り機を動かすだけなので、手動式の芝刈り機と比べて楽に芝刈り作業ができます。
なお、エンジン式の芝刈り機は、騒音が出るため、ある程度広い施設で使わることが多く、一般住宅での芝刈りに使われることはあまりありません。
電動芝刈り機のコード式とバッテリー式
電動の芝刈り機には、コードをコンセントにつないで使う「コード式」と、バッテリーに充電して使用する「バッテリー式」があります。
価格が手頃なのはコード式ですが、コードが芝刈り作業の邪魔になることがあります。
バッテリー式の場合は、コードが無くて芝刈り作業がしやすいのが大きなメリットですが、価格が若干高く、事前にバッテリーへの充電が必要になるのがデメリットです。
電動バリカン
電動バリカンは、エッジ部分・キワ部分のキワ刈りに使用します。
芝刈り機と同じく、コード式とバッテリー式がありますので、予算や使用頻度に合わせて選んでください。
コード式は、充電が不要ですぐに使えますが、電源コードが作業の邪魔になることが多く、バリカンでコードを切ってしまうリスクがあります。
充電式は、電源コードがない分、取り回しの邪魔になることがないのですが、作業前にバッテリーへ充電する必要があります。
芝刈りハサミ
電動バリカンでも刈りきれない部分や、電動バリカンで刈るほどもない少ない刈り残しは、手軽な芝刈りハサミを使うのが効率的です。
↓芝生の道具について詳しくはこちら