リール式芝刈り機のラッピング(研磨) – 芝刈り機のメンテナンス

芝生の道具

リール式芝刈り機は、ラッピングで切れ味を取り戻せます。

リール式芝刈り機を何年も使っていると、刃の「摩耗」や「欠け」などが原因で、徐々に切れ味が悪くなってきます。そして、切れ味が悪い刃のままで芝刈りをしてしまうと、芝生の葉を引きちぎるようにカットしてしまい、葉先がギザギザの芝生に仕上がってしまいます。

その結果、芝刈り時には綺麗な芝生だったが、数日後には、葉先が枯れたように白くなってしまい、芝生の見栄えが極端に悪くなることがあります。

では、そうならないように、芝刈り機の切れ味を取り戻すにはどうしたらいいのでしょうか?

実は、リール式の芝刈り機は、「ラッピング」とよばれる、刃を研磨するメンテナンス作業で、新品のような「切れ味」を復活させることができるのです。(リールカッターを逆回転させる機能が付いた芝刈り機に限ります)

このページでは、リール式の芝刈り機のラッピング方法を紹介しています。綺麗な芝生を維持するためにもリール式芝刈り機をお使いの方は、ラッピングに挑戦してみましょう。

※ロータリー式の芝刈り機は、刃を交換することで切れ味を取り戻すことができます。

↓芝刈り機の種類と構造は、下記のページをご覧ください。

リール式芝刈り機のラッピング(研磨)

ラッピングキット写真

ラッピングとは芝刈り機の「刃を研ぐ」メンテナンス

ラッピングとは、芝刈り機の回転刃と受刃(リール刃とベットナイフ)に研磨剤を塗って「刃を研ぐ」作業のことです。

リール式の芝刈り機は、使い続けることで刃が摩耗したり、芝刈り時に小石を挟んで刃が欠けたりします。また、芝刈り機を雨ざらしにしておくとサビが発生して切れ味が落ちる可能性もあります。

そのため、指先で刃を触ってみて、刃先がボコボコしているようであれば、ラッピング作業が必要になってきます。

簡易的な研磨は自分で出来る

本格的な刃研ぎであればメーカーや専門業者に頼むことになり、それなりに費用が発生しますが、研磨キットを使えば自分でも手軽にラッピング作業が可能です。

さらに、切れ味が落ちてからラッピングするのではなく、切れ味の良し悪しに関わらず、定期的にラッピングをすることで、最高の切れ味を長く維持することができます。

このページでは、私が愛用している「キンボシゴールデンスター GSB-2000 バーディーモアー」を使って、ラッピング方法を紹介してます。
※他メーカーの「手動リール式芝刈り機」の場合も、同じようなラッピング方法だと思います。

ラッピングに必要な道具

ラッピングセット写真

手動芝刈り機用ラッピングキット

ラッピングには専用の道具(ラッピングキット)が必要になりますので、ご使用の芝刈り機のメーカーが発売しているラッピングキットを入手してください。ホームセンターで販売されていることもありますが、通販でも購入することができます。

私は、キンボシの手動芝刈り機「ゴールデンスター GSB-2000 バーディーモアー」を使用していますので、ホームセンターで、キンボシの手動芝刈り機用ラッピングキット(研磨キット)を購入しました。

ちなみに、キットの中に「ピニオンキー」が付属されており「他社のメーカーの芝刈り機は、このピニオンキーを使用してハンドルと取り付けられるか確認してください」との説明書きがありました。ラッピングキットは、逆回転させるためのハンドルを取り付けることができれば、他社製でも使用できるのだと思います。

ラッピングキットに付属する道具

  • ラッピング剤(研磨剤):コンパウンドとも呼ばれます
  • 塗布用ブラシ:ラッピング剤を刃に塗り込むためのブラシ
  • ラッピングハンドル:リール刃を逆回転させる為のハンドル
  • ピニオンギア:キンボシ社以外の芝刈り機にハンドルを取付ける際に使用

※ラッピングハンドルを単体で入手可能であれば、ラッピング剤は金属用のコンパウンドで、塗布用ブラシは固めのブラシでも代用できると思います。

その他に必要な道具

ラッピングキット以外にも下記のような工具が必要です。似たような工具でも代用できると思います。

  • マイナスドライバー:ホイールカバー・Eリングの取り外しに使用
  • ラジオペンチ:Eリングの取り付けに使用
  • 使い古したタオル:ラッピング材の拭き取りに使用
  • 新聞紙:試し切りに使用

刃合わせのチェック

刃合わせのチェックと調整

ラッピング作業の前には、いつもどおりの刃合わせのチェックと調整を済ませておきます。

新聞紙を短冊形に切り2枚重ねにして、リール刃とベットナイフの左側・中央・右側の3箇所で試し切りをします。

刃が重くてリール刃が動きにくい箇所が、刃合わせがキツイ箇所です。この箇所を中心に研磨をして、刃合わせが弱かった箇所と均一することになります。

※私は、刃調整が自動の芝刈り機を使っているので、この工程は不要でした。

タイヤからホイールカバーを外す

ホイールキャップの取り外し

道具を準備できたら、いよいよラッピング作業(研磨作業)に取り掛かります。基本的には芝刈り機を「裏返し」にして作業を進めていきます。

ホイールキャップ取り外す

まずは、ホイールに付いているカバーを取り外す必要があります。ホイールとホイールキャップには隙間があるのでマイナスドライバーを差し込みます。ツメで固定されているだけなので、マイナスドライバーを「こじる」ように動かすことで簡単に取り外す事ができます。

車軸からホイールを取り外す

ホイールの取り外し

ホイールを固定しているEリングを取り外す

車軸とホイールはEリングで固定されてるので、マイナスドライバーをEリングに差し込んでこじるように回転させることで、Eリングを取り外すことができます。

Eリングを取り外すと、車軸からホイールを引き抜くことができます。(車軸とホイールをダルマピンで固定している機種もあります)

ホイール取り外し時のポイント

Eリングが無いと芝刈り機を組み立てる事ができないので、取り外したEリングの紛失には注意が必要です。

ピニオンギアを車軸から抜く

ピニオンギアの取り外し

ピニオンギアは慎重に取り外す

ホイールを取り外すと、ホイールに隠れていたピニオンギア(黒い歯車)が出てくるので、車軸から引き抜きます。

ピニオンギアを引き抜くと、車軸に刺さったピニオンキーが現れます。

このピニオンキーは、ラッピングハンドルの取付に使用するので、そのままにしておく必要があります。ただし、ピニオンキーは抜けやすいため、ピニオンギアを外す際にはゆっくりと慎重に引き抜く必要があります。

ポイント

ピニオンキーが車軸から抜けてしまった場合でも、簡単に元に戻すことができます。ただしピニオンキーは取付方法が決まっており、反対向きに取り付けてしまうと、芝刈り機を後ろに引いた時にリール刃が回転してしまうことになりますので、説明書などで差し込む方向を確認してから元に戻してください。

ラッピングハンドルを取り付ける

ラッピングハンドル装着1
ラッピングハンドル装着2

車軸にラッピングハンドルを差し込む

ラッピングハンドルには、ピニオンキーが引っかかるための出っ張りが2箇所あります。車軸にピニオンキーが刺さった状態で、出っ張りとピニオンキーの位置を合わせてラッピングハンドルを取り付けます。

ラッピングハンドル装着3

ラッピングハンドルを回転させると、ハンドルの持ち手や反対側のホイールが地面に当たることがあるので、その場合は、芝刈り機をレンガやブロックの上において、ラッピングハンドルとホイールが回転する状態にしてください。

ラッピング剤(研磨剤)を刃に塗る

ラッピング剤塗布

刃の1枚1枚にラッピング剤を塗り込む

塗布用のブラシで、ラッピング剤をリール刃とベットナイフに塗り込みます。リール刃は1枚1枚に丁寧に塗り込んでください。

塗り込む量は少量でも十分です。塗り込む量が多いと拭き取る際に大変になるので、研磨が必要な刃先の部分(赤い塗装を指定ない部分)に塗り込むように意識してください。

※ラッピング剤は金属用の粗めのコンパウンドでも代用できそうな気がしますが、芝刈り機研磨用として販売されている商品の方が確実だと思います。

ハンドルを逆回転して研磨する

ハンドルを逆回転して研磨

勢いよくリール刃を回転させる

ラッピング剤の塗り込みが終わったら、ハンドルを時計回りに回してリール刃を回転(芝刈り時の逆回転)させます。ゆっくりと回しても刃の研磨ができないので、勢いよくハンドルを回してください。

回し始めは、ジャリジャリと音がしますが、この音は刃がコンパウンドで研磨されている音です。30回転ほどすると徐々に音が小さくなり、回転の抵抗が少なくなれば、研磨が完了した証拠です。

何回転させれば良いかは、刃の状態によって決まりますが、私は最低でも50回は回転させるようにしています。

ポイント

ラッピング剤を多く塗り込んでしまうと、リール刃の回転でラッピング剤が飛び散ることがあるので、少量のラッピング剤の塗布を心がけてください。

ラッピング剤(研磨剤)を拭き取る

コンパウンドの拭き取り

試し切りのためにラッピング剤を拭き取る

研磨が終わったら、試し切りをするために、不要なタオルや布などを使ってラッピング剤を拭き取ります。私は使い捨てができるペーパータオルを使っています。

試し切りの結果、再びラッピング剤を塗り込む可能性があるので、この時点では、試し切りの邪魔になる部分(刃先)のみの拭き取りで十分でしょう。

試し切りで研磨具合を確認する

新聞紙などを使って切れ味を確認

新聞紙などを使って切れ味を確認する

ラッピング剤の拭き取りが終わったら、刃合わせの確認・調整の時と同じように、新聞紙を短冊形に切り2枚重ねにしたものを使って試し切りを行います。

リール刃とベットナイフの左側・中央・右側の3箇所で試し切りを行い。各箇所でスパッと切ることができれば、研磨は完了です。

スパッと切ることが出来ない場合は研磨が不十分です。この場合は、再びラッピング剤を塗って研磨を繰り返します。

研磨終了・組み立て

研磨完了・組み立て

芝刈り機を元通りに組み立てます。

試し切りで、切れ味が戻ったことを確認したら、不要なタオルや布などを使ってラッピング剤を拭き取ります。先程とは違い、刃先以外に付着したラッピング剤も丁寧に拭き取ってください。

ラッピング剤の拭き取りが終わったら、取り外しと逆の順序で芝刈り機を組み立てます。組み立て時の、ホイールと車軸を固定していたEリングの取り付けには、若干のコツが必要です。車軸の溝にEリングをあわせて、ラジオペンチやフライヤーで車軸とEリングを同時に挟むようにすると、Eリングの先が開いて車軸に装着ができます。

組み立てが完了して、試運転をして問題がなければ、芝刈り機のラッピングは完了です。

組み立て時の注意点

芝刈り機を手前に引いた時に、リール刃が回転するようであれば、ピニオンキーが逆向きに差し込んでしまっているので、ピニオンキーの差し込みからやり直してください。

駆動部分にCRCなどの潤滑剤を塗布

CRCスプレー

組み立てる時に、車軸などの駆動部分にCRCなどの潤滑剤を塗布しておくと、駆動音が小さくなったりリール刃がスムーズに回転しやすくなります。

リール式芝刈り機のラッピングまとめ

ラッピング

このページで紹介したラッピング方法は、ラッピングキットさえ用意してしまえば、自分で簡単にすることができます。

芝刈り機は定期的にラッピングをすることで10年以上は使えると思います。私の使用している芝刈り機「ゴールデンスター GSB-2000 バーディーモアー」も、購入から10年が経ちましたが、未だに現役で活躍しています。

きれいな芝生の庭を維持するために、定期的なラッピングを行い、芝刈り機の切れ味にもこだわってみてはいかがでしょうか?

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