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雨が多い庭に適した高麗芝の種類は?排水性を高める土壌改良方法を解説!

この記事の概要

はじめに 日本は地域によって年間を通じた降雨量に大きな違いがありますが、特に梅雨や台風シーズンには多量の雨が降ります。これにより庭や芝生のコンディションが悪化することもあります。雨が多い地域で高麗芝を育てる際には、水はけが良く、耐湿性のある […]

芝生コラム
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はじめに

日本は地域によって年間を通じた降雨量に大きな違いがありますが、特に梅雨や台風シーズンには多量の雨が降ります。これにより庭や芝生のコンディションが悪化することもあります。雨が多い地域で高麗芝を育てる際には、水はけが良く、耐湿性のある品種を選ぶことが重要です。また、土壌の排水性を改善することで、高麗芝を健やかに育てる環境を整えることが可能です。

本記事では、雨が多い庭に適した高麗芝の種類を紹介し、排水性を高めるための具体的な土壌改良方法を解説します。また、季節ごとの芝生管理のポイントについても詳しく説明し、初心者でも取り組みやすい方法を提供します。


雨が多い庭に適した高麗芝の特徴

高麗芝の基本特性

高麗芝(Zoysia japonica)は、日本の気候に非常によく適応している暖地型芝草です。その特徴としては、以下の点が挙げられます。

  • 耐暑性が高い
  • 耐踏圧性が優れている
  • メンテナンスが比較的容易

しかし、高麗芝はもともと湿気に弱い一面があります。そのため、特に雨が多い地域では湿気対策を講じることが必須となります。また、芝の種から育てる場合でも、雨の多い環境では注意が必要です。

雨に強い高麗芝の品種

雨が多い環境に適した高麗芝の品種を選ぶ際には、耐湿性や耐病性に優れた品種を選ぶことがポイントです。以下の品種が雨の多い庭におすすめです。

品種名特徴推奨環境
タフグリーン耐湿性と病害に強い水はけが多少悪い場所でも適応
美芝(ミシバ)従来品種より耐湿性が向上雨が多い地域全般
TM9管理が簡単で耐湿性が高い初心者にも適している
姫高麗芝細かい葉と美しい見た目美観を重視した庭

これらの品種を選ぶことで、雨が多い庭でも高麗芝を美しく保つことが可能になります。


土壌の排水性を高める方法

雨が多い庭では、排水性が悪いと芝生が根腐れを起こしやすくなります。そのため、土壌改良を行い、排水性を高めることが重要です。以下では、土壌改良の具体的な方法を解説します。

現状の土壌を把握する

まず、庭の土壌状態を確認することが大切です。以下の方法で土壌の排水性を調査できます。

テスト名方法結果の評価
穴掘りテスト深さ30cmの穴に水を注ぐ1時間以上排水しない場合は改善が必要
触感テスト手で土を握って形を確認粘土質の場合は改良を検討

排水性を高めるための土壌改良

土壌の排水性を改善する方法には以下のようなものがあります。

  1. 目土の混合
    • 砂やパーライトを既存の土壌に混ぜることで、水はけを良くします。
    • 目安として、土壌全体の20-30%程度を砂やパーライトに置き換えます。
  2. 腐葉土や堆肥の投入
    • 腐葉土や堆肥を混ぜることで、土壌の通気性と排水性を改善できます。
    • 有機物を混ぜることで、微生物の活動が活発になり、土壌がふかふかになります。
  3. 暗渠排水の設置
    • 特に排水性が非常に悪い場合は、暗渠排水(あんきょはいすい)を設置することを検討してください。
    • 暗渠排水とは、地下に排水用の管を埋設し、水を地中から効率的に排出する方法です。
  4. 庭全体の地形調整
    • 雨水が溜まりにくいよう、庭の傾斜を調整することも有効です。
    • 水が低い場所に集まるように地形を設計し、その場所で排水を促進します。
  5. 透水性を高める素材の使用
    • バークチップや軽石、ココピートなど透水性を改善する素材を土壌に混ぜることでも効果があります。

高麗芝を雨から守る追加対策

1. 通気性を保つエアレーション

エアレーションは、芝生の地面に穴を開けて通気性を改善する方法です。特に雨が多い時期には、土壌が硬くなりやすいため、エアレーションを行うことで根の健康を維持できます。

項目詳細
使用機器エアレーター、フォーク
頻度年に1-2回
効果根の酸素供給、排水性向上

2. トップドレッシング

トップドレッシングとは、芝生の上から目土や砂を薄く撒く作業です。この作業により、地面の平坦性が向上し、余分な水分を排出しやすくなります。

材料使用例
目土砂や腐葉土
適用時期成長期(春〜秋)

3. 雨季の水分管理

雨が多い季節には、以下のような対策も重要です。

  • 自然降雨が十分であれば、追加の散水は控える
  • 排水溝の掃除を定期的に行い、水が溜まらないようにする

4. 病害虫の予防

高湿度の環境では、病害虫が発生しやすくなります。例えば、茶色くなる葉や根が枯れる症状が見られる場合、病気の可能性が高いです。定期的な点検や適切な農薬の使用で、病害虫を予防しましょう。


季節ごとの高麗芝の管理ポイント

春の管理

春は高麗芝の成長期が始まる季節です。この時期にしっかりと下準備を行うことで、年間を通じた美しい芝生を維持できます。

作業内容詳細
覆土と目土入れ芝生の表面を均一にする
肥料の施用窒素分の多い肥料を適量撒く
雑草対策成長期に入る前に雑草を取り除く

夏越しのポイント

夏は高麗芝が最も活発に成長する時期ですが、同時にストレスも多い季節です。

作業内容注意点
散水蒸発を防ぐため朝早くか夕方に実施
芝刈り芝刈り機で適切な高さを保つ
病気の予防湿気対策と風通しの確保

冬越しの注意点

冬は高麗芝が休眠状態に入ります。過度な手入れを避けつつ、以下のポイントを押さえましょう。

作業内容詳細
目地や土壌の修復冬の間に修復作業を進める
圧着や転圧均一性を保つためローラーで圧着
水やりの管理適度に水分を保つ

まとめ

雨が多い庭でも、高麗芝を美しく健康的に育てることは十分に可能です。重要なのは、耐湿性や耐病性に優れた品種を選ぶこと、そして土壌改良によって排水性を向上させることです。

本記事で紹介したタフグリーンや美芝、TM9などの品種を選び、土壌改良やエアレーションなどの対策を実施すれば、雨に負けない芝生作りが可能です。季節ごとのメンテナンスを怠らず、適切な環境を整えることで、長く美しい高麗芝を楽しむことができるでしょう。

また、初心者の方でも始めやすい方法を取り入れ、自分で庭を緑化する喜びを感じてみてください。あなたの庭が雨にも負けない健康的な芝生でいっぱいになることを願っています!

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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