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冬期の芝生保護材の選び方

この記事の概要

このページの目次 1. はじめに2. 芝生保護材の種類と特徴3. 冬期の低温下で使用するのに適した芝生保護材4. 地域の気候条件に合わせた芝生保護材の選び方5. 芝生の種類と状態に合わせた芝生保護材の選び方6. 芝生保護材の価格と性能の比較 […]

芝生の手入れ
この記事は約6分で読めます。

1. はじめに

冬でも青々とした芝生を維持するには、寒さから芝生を保護することが重要です。気温の低下、乾燥、霜などは芝生にダメージを与え、春になると芝生が茶色に変色したり、生育不良を起こしたりする原因となります。芝生保護材は、このような冬期の厳しい環境から芝生を守り、春に再び青々と成長できるようにサポートする役割を果たします。

本ガイドでは、冬期の低温下で使用する芝生保護材の選び方について詳しく解説します。芝生保護材の種類と特徴、冬期に適した種類、地域ごとの気候条件や芝生の種類に合わせた選択のポイント、価格と性能の比較、使用時の注意点などを具体的に紹介します。

2. 芝生保護材の種類と特徴

芝生保護材は、大きく分けて有機質保護材と無機質保護材の2種類に分類できます。

2.1 有機質保護材

わら、籾殻、落ち葉など、自然由来の材料から作られています。土壌に栄養分を供給し、保湿効果に優れているため、芝生の生育を助けます。しかし、風で飛ばされやすく、雑草が発生しやすいというデメリットもあります。

2.2 無機質保護材

不織布、ビニール、PEフィルムなど、人工的な材料から作られています。保温効果に優れ、耐久性が高く、雑草の発生を抑制する効果があります。PEフィルムの場合、光透過率が高いため、芝生の光合成を促進するのに役立ちます。

また、芝生保護材はその形状によって、マット状、シート状、液状などに分けられます。

2.3 マット状保護材

わらやココナッツ繊維などを編み込んで作られたマット状のものです。保温性と通気性に優れ、芝生の根の生育を促します。

2.4 シート状保護材

不織布やPEフィルムなどをシート状に加工したものです。軽量で設置が簡単であり、広い面積に効率的に使用できます。

2.5 液状保護材

芝生に散布して保護膜を形成する液状のものです。芝生の凍害を予防し、乾燥を防ぐ効果があります。

3. 冬期の低温下で使用するのに適した芝生保護材

冬期の低温下で使用するのに適した芝生保護材は以下の通りです。

  • EVAマット: EVA素材は耐久性に優れ、保温効果が高く、芝生の根を保護することで、冬期の低温や踏圧による被害を防ぎます。
  • 不織布: 通気性と透水性に優れており、芝生の生育を助け、冬期の低温から芝生を保護します。
  • PEフィルム: 保温効果に優れ、光透過率が高いため、芝生の光合成を促進し、冬期の低温や乾燥被害を防ぎます。
  • 多目的歩車道マット: 車の通行がある場所でも使用できる芝生保護マットです。車の重みにも耐えられるように設計されており、芝生の生育を助け、歩行者の安全にも配慮した製品です。
  • 液状保護材: 芝生に散布して保護膜を形成することで、冬期の低温、霜、乾燥被害を防ぎます。

4. 地域の気候条件に合わせた芝生保護材の選び方

芝生保護材を選ぶ際には、地域の気候条件を考慮する必要があります。冬期の気温、降雪量、乾燥の程度などを把握し、それに合った保護材を選ぶことが重要です。また、芝生が休眠状態にある期間も考慮する必要があります。休眠期間中も芝生は呼吸作用を続けるため、乾燥被害を受けないように注意が必要です。

  • 低温が厳しい地域: EVAマットやPEフィルムなど、保温効果に優れた保護材を使用するのが良いでしょう。
  • 降雪量が多い地域: 雪の重みによる芝生の被害を防ぐため、耐久性の高い保護材を選ぶ必要があります。
  • 乾燥した地域: わらや不織布など、保湿効果のある保護材を使用するのが良いでしょう。

5. 芝生の種類と状態に合わせた芝生保護材の選び方

芝生の種類や状態によって、適した保護材が異なります。

  • 寒地型芝生: ベントグラス、ケンタッキーブルーグラスなど、寒さに強い芝生は、わらや不織布で軽く覆うだけで十分です。
  • 暖地型芝生: 高麗芝、バミューダグラスなど、寒さに弱い芝生は、EVAマットやPEフィルムで覆い、保温に気を配る必要があります。暖地型芝生の場合は、冬期に芝生の上に寒地型芝生の種子をオーバーシーディングして、緑の芝生を維持する方法もあります。
  • 芝生の生育が悪い場合: 芝生保護材を使用する前に、芝生の状態を改善することが重要です。芝生の密度が低かったり、損傷している部分は、春に芝生の種子をオーバーシーディングして回復を促すことができます。

ベントグラスは品種によって耐病性やストレス耐性が異なります。例えば、L-93XD品種はダラースポットに対する耐性が強化されています。ベントグラスは低い刈り込みにもよく耐え、ストレス環境への適応力に優れているため、芝生保護マットを使用する際、芝生の損傷に対する心配を軽減できます。特にベントグラスグリーンの場合は、冬期に保護材を使用する際、温度と湿度管理に注意する必要があります。温度が3℃以上上昇するとイエローパッチ病などの病害が発生する可能性があるため、保護材を開閉して温度を調節し、換気を施すのが良いでしょう。

6. 芝生保護材の価格と性能の比較

芝生保護材は種類、サイズ、材質によって価格が異なります。

  • 低価格な製品: わら、籾殻など、有機質保護材は価格が安いですが、耐久性が弱く、雑草が発生する可能性が高いです。
  • 高価格な製品: EVAマット、PEフィルムなど、無機質保護材は価格が高いですが、保温効果に優れ、耐久性が高いです。

芝生保護材を選ぶ際には、価格だけでなく、性能、芝生の種類、気候条件などを総合的に考慮して選ぶ必要があります。

7. 芝生保護材の購入ガイド

芝生保護材は、オンラインショッピングモールや芝生関連用品販売店で購入できます。Amazonや楽天市場などのオンラインショッピングモールでは、様々な種類の芝生保護材が販売されており、ホームセンターなどでは実物を見て購入することができます。

8. 芝生保護材使用時の注意点

芝生保護材を使用する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • 設置時期: 芝生の生育が止まる時期である晩秋から初冬に設置するのが良いでしょう。
  • 撤去時期: 春の芝生の生育が始まる前に撤去し、芝生の成長を妨げないようにします。
  • 通気性の確保: 芝生保護材を厚く覆いすぎると、芝生が呼吸できずに枯れてしまう可能性があるため、適切な厚さで覆い、通気性を確保する必要があります。
  • 過湿の防止: 芝生保護材の下に過湿が発生すると、芝生が腐ってしまうことがあるため、排水に気を配る必要があります。特にブラウンパッチなどの病害は高温多湿な環境で発生しやすいため注意が必要です。
  • 病害虫の予防: 芝生保護材を使用する前に病害虫の防除を実施し、使用中も定期的に芝生の状態を確認して病害虫の発生の有無を点検する必要があります。芝生保護材を使用している間も、ブラウンパッチ、ダラースポットなどの病害が発生する可能性があるため注意が必要です。
  • 土壌管理: 芝生保護材は冬期の乾燥被害を防ぐのに効果的ですが、土壌構造が悪いとドライスポットが発生する可能性があります。土壌中の有機物含量、サッチ層の厚さ、砂の含有量などを適切に管理し、ドライスポットの発生を予防する必要があります。
  • ケイ酸質肥料の施肥: 秋にケイ酸質肥料を施肥すると、芝生を強化し、冬期のストレスに対する抵抗性を高めることができます。

9. 結論および要約

冬期の芝生を健康に維持するためには、芝生保護材を適切に利用することが重要です。芝生保護材を選ぶ際には、芝生の種類、地域の気候条件(気温、降雪量、乾燥の程度、休眠期間)、芝生の状態、価格などを総合的に考慮する必要があります。

寒地型芝生はわらや不織布で軽く覆うだけで十分ですが、暖地型芝生はEVAマットやPEフィルムで保温に気を配る必要があります。芝生の生育が悪い場合は、保護材を使用する前に芝生の状態を改善するのが良いでしょう。

芝生保護材はオンラインショッピングモールや専門販売店で購入でき、価格と性能を比較して自分に合った製品を選ぶ必要があります。芝生保護材使用時には、設置・撤去時期、通気性の確保、過湿の防止、病害虫の予防などに注意する必要があります。

本ガイドで紹介した情報に基づいて芝生保護材を選び、使用時の注意点を守れば、冬期でも青々とした健康な芝生を維持することができるでしょう。

この記事を書いた人

庭で芝生を育てる芝生大好きのお父さんです。育てている芝生の種類は「高麗芝」植えてから12年になります。芝生を植えた時に手伝ってくれた子どもたちは大きくなり、今では芝生に興味を示してくれず、仕方ないので一人でコツコツと芝生の手入れをしています。週末は芝生の管理に追われる芝奴隷です。

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